如月群真氏のエロ漫画「好きになったら一直線!」。ワニマガジン社より発売・全1巻。
「好きになったら一直線!」は、短編集ではなく、全1巻で一つの物語。長い歴史を持ち全国的な大会やプロまである、スポーツセックス的な「性交道」。その教義に邁進する若者たちを、主人公カップルを中心に描く作品である。
(如月群真「好きになったら一直線!」より)
まあエロ漫画なんだけどね!
「好きになったら一直線!」のヌキどころ
(如月群真「好きになったら一直線!」より)
如月群真と言えば、人前でセックスするのが当たり前の空気感を持つ世界、を作中で多々描くエロ漫画師。本作「好きになったら一直線!」は、単行本1巻分をまるまるその世界で描いた拡大版とも言える。
(如月群真「好きになったら一直線!」より)
性交道はあくまでも部活動・競技なので、テニスやバレーボールなどその他の部活動と同じく、日常的に練習が行われる。ちなみに部長は「全国クラスのオマ◯コ」を持っていたりする(笑)。
(如月群真「好きになったら一直線!」より)
物語の中心で描かれるのは、由緒正しい性交道道場の家柄出身のヒロイン・穂高奏と、彼女に憧れる男子・清里朝陽の二人。穂高が好きな清里だが、よこしまな気持ちが穂高にバレて気まずくなる。しかし体の相性を確かめあい、次第に心を通わせていく。
(如月群真「好きになったら一直線!」より)
スポ根体育会系漫画の主人公らしく、清里はデカさ、耐久力、そして女の子がなぜかメロメロになる魅力のあるチンコ、という「特殊能力」を持つ。一方の穂高には、かつて性交道のプロであった姉がいるなど、それらしい設定が。
(如月群真「好きになったら一直線!」より)
そして全国区のライバルも登場。清里たちに勝負を挑み、交流を深めていく。
…という、スポーツ漫画のようなそれっぽい展開をセックスに置き換えるという、パロディ的とも言えるバカバカしい物語が「好きになったら一直線!」では展開される。
しかしこれが、実に「真面目にバカやってる」感があっておもしろいw。エロ漫画なのでついつい読み飛ばしがちだが、読み込むととことんスポーツ漫画をパロっていて笑いがこみ上げてくる。男子の先輩がバカまじめに語っているのに、下半身丸出しでナニをそそり勃たせているシーンはシュール。
(如月群真「好きになったら一直線!」より)
そして如月群真作品らしく、エロ漫画としての実用度も必要十分。ヒロインはじめ、ライバルや先輩たち、そして顧問の先生など女の子たちのバリエーションも多彩。個人的にはポニテの貧乳先輩や、体を張って指導する顧問の先生が好み。
てな感じの如月群真「好きになったら一直線!」。作者らしい乱交だけど乱交じゃない、セックスが日常に普通に存在する世界が、ある意味バカまじめに描かれていておもしろいエロ漫画。賢者タイムに入ったあとにじっくり読み込むと、そのユニークさに思わず笑いがこみ上げるだろう。